「がれき広域処理に懐疑」くにまるジャパン

「 瓦礫の広域処理に疑義 」 via 文化放送くにまるジャパン(120314)

野村邦丸さん

二木啓孝さん

吉田涙子さん

 

 

野村:

さて、被災地ではがれきという言葉を使いたくないと言う方もいらっしゃいます。

家財だったもの、という。

それを、どう処理するかという事で、これを受け入れて下さいということで、

あちらこちらで「いいよ」といいながらも、

反対派の住民の方が、「いや、絶対に受け入れられない」というので、いろいろあるなかで、

野田総理が、各自治体に文書を出して、

「何とか受け入れて欲しい」と、「それが絆である」というような趣旨の発言をされている。

 

二木:

そうですよね。

というような、がれきの広域処理ということなんですが、

「私は異議あり」ということでですね、

「なんでみんなでやんなきゃあかんのや」というふうに言うと、

「えっ?なに?地域エゴじゃん」って、皆さん思うと思うんですが、

 

よー考えていただきたい。

で、大半の人は、「広域処理をやんなきゃいけないし、みんなで分散して負担しようよ」って

「それが絆じゃない?」っていうことで、進んでない。

新聞やテレビの報道でもあります。

ま、テレビなんかだと、反対する人たちが「そんなのいらない!」って、エゴ丸出しみたいな映像が出るし、

新聞では例えば、「がれき広域処理進まず、自治体及び腰」とか、

「がれき処理、国が代行も。最終処分は国有林活用」とかですね、

そういうふうに、受け入れなさいということばっかり出ているんですが、

私は大反対なんですね。

 

異議ありじゃないんですが、まず一つ。

 

今、3県のがれきの推定量というのは、大体2200万トン。

2200万トン、この数字を覚えておいて下さい。

阪神淡路大震災の時のがれきが2000万トン。

 

この2000万トンの時に、もう、17年前ですが、

みんなで、それを引き受けたっていう記憶はないでしょう?

ないんですよ。

実はこれは3年間で、全部神戸市は処理しきっちゃったんです。

 

吉田:神戸市だけで?

 

二木:

うん、そう。

で、これは3年で、実質2年でやったんですけれども、どういうふうにしたかというとですね、

 

まず、コンクリート系の災害瓦礫と、木で出来た分を分けます。

で、コンクリート系のものを、神戸港の埋め立て。

液状化の基礎材料にしたんですよ。

 

で、材木、木で出来た分は焼却処分をして、

この焼却処分をしたものを今度は、さらに残ったやつを埋め立てに使った。ということで、

3年で処理が終わっているんですよね。

2000万トンの処理が終わりました。

 

で、今度は2200万トンを野田総理政府は「とにかくみんなで負担をしてくれ」というふうに言っているんですが、

じゃあ、地元の人達はどういうふうに言っているのか?ということなんですが、

 

地元の人たちでいうと、例えばこれは陸前高田市の戸羽市長。

奥さんが亡くなった、戸羽市長。

戸羽市長が、何て言っているかというと、

「陸前高田の市内に瓦礫処理の施設を作れば、雇用も生まれるし、自分たちでも処理できるんだ」と。

「この事を、置かして下さいと県に相談したら、門前払いで断られた」と。

 

「現行の法律が無いので、いろいろと手続きがあるので、ムリです」というふうに言われたと。

で、戸羽市長は

「冗談じゃない」と、「1000年に一度なんだから、前例がないに決まっているじゃないか」と

「これは自分たちで処理をして、ここで雇用を生んで、実は護岸工事の基礎材に使いたいんだ」と。

「門前払いを食らいました」と。

 

 

今度は、これも岩手県なんですけれども、

岩泉町の伊達さんという町長がいるんですが、

「早く片付けなきゃいけないというけれども、これは被災のところから、背景に山があるのでまず山に運んで、

ここから片付けていけば、雇用が発生して地元にお金が落ちてくる」と。

「だから、今、再建する町からまず移せば、とにかく処理しなくても大丈夫だ」と。

「なぜ、税金を青天井に使って、全国に運び出す必要がどこにあるんだ」というのが町長の発言。

 

もう一人、私、先週、先々週ですかね、

 

野村:南三陸、じゃなくて?

 

二木:

南相馬の桜井市長もやっぱり、

「なんでそれを出さなきゃいかんのだ」と。

実はその瓦礫は、放射線に汚染されているのは別にして、これでとにかくあそこは津波を食らっていますんで、

「とにかく護岸工事をしたい」と。

で、「今、南相馬で出た災害瓦礫を、その護岸工事の基礎工事に使いたいんだ」と。

 

野村:防潮堤に使うっていうんですよね

 

二木:

防潮堤に使いたいんだと。18キロ使いたいと。

ところが、「南相馬の災害瓦礫では足りないので、三陸のところから持ってきたいんだ」と。

 

という事をやりたいという事で、県と国に言ったんだけれども、

「うちの所管じゃない」というふうに言われて、

「環境省、国土交通省、厚生労働省、総務省、どこに行ってもこの事は受け入れてくれない」と。

「今必要なのは、地元で使えるんだから、なんでそういうふうにしないのか?」っていうのが、

実は地元の声なんですよ。

 

で、先程神戸の例を出しましたけれども、

神戸は神戸港のもう一回再建の護岸にこれを使った。

多分、被災地の人達はこれを基礎工事に使えるんですよ。

 

ところが、この22000トンを分担をしなさいっていうのが、今の政府の方針ですよね。

 

想像して下さい。

22000トンを、たとえば全国に持っていくとすれば、

10トン積みのでっかいダンプカーで換算すると220万台になるのね。

220万台が全国を走り回るところを想像して下さいよ。

全部税金で。

 

で、これが走りまわって、処理をしました。

護岸工事をやるときに新しくコンクリートとかを買い入れてやるわけですよ。

 

今、コンクリート業界も、それから建材業界も、フル稼働しているのは、そこで使える。

もちろんそれも必要ですよ。

だから、災害瓦礫は基礎工事にしか使えませんから、その上にもちろん乗っけていくんだけども、

 

わざわざ税金で外へ運び出して、で、新しいものを入れる。

 

税金の2重の無駄だと思いませんか?

ということなんです。

 

で、反対している方、

反対している人達っていうのは、汚染瓦礫が怖いっていうのはそれは当然ある訳なんですけれど、

そういう事で、「それは嫌です」というような事を言うと、

エゴと映る」っていうんだけども、

 

例えば東京都は50万トンの引き受けを、石原都知事は50万トン引き受けますよというふうに言った。

で、東京都内にお住みの方はご存じの通り、

今、ゴミ処理でいうと、もう、夢の島が満杯になっている訳ですよね。

これにプラス50乗っけるっていう事は、極端に言えばその分だけゴミの収集処分が遅れるという事です。

こう考えるとエゴに見えるんだけども、

2200万トンを全部の自治体にこれを振り分けることによって、

そういう処理の、たとえば新しいプラントを作らなきゃいけないケースもあるだろうし、

 

という事を考えると、

なんで、私は広域処理で野田さんが

「引き受けるのが絆の証」だって言うのか、さっぱりわからない。

 

野村:

あの、よく言われている事ですよね。

よく、この311以降も1年経ってもいろんな、

たとえば私がこの前言った気仙沼もそうだし、石巻もそうだ。

今、お話しに出た南相馬、南三陸、陸前高田っていう言葉が、

被災地っていう言葉の代名詞になっちゃっているじゃないですか。

 

そういうところの首長さん達が言うのは、とにかく中央から人が来ない。

来ていても、視察はするけれども、持ち帰って何の結果も出てこない。という。

 

だから要望書、このまえね、岩手、宮城、福島それぞれが、第3次補正に対しての要求に対して、

宮城は57%しか通らなかったと言って、

村井さんですか?

 

二木:村井さん。

 

野村:

もう、怒ってましたけれども、

話をちゃんと聞いているどころか、

「じゃ、地元はこういう事をやるんですよ」

今言ったがれきを「こういうふうに地元で再生できるんですよ」という事を、

なんで、その復興庁なり国土交通省なりは、分かっていないんですか?

分かっている筈でしょ?これ。

おかしいですよね。

 

二木:

いや、分かってないと思う。

で、先ほど言った陸前高田の鳥羽市長の話

それから、岩泉町の立て町長の話。

地元の新聞には出てるんですよ。

 

僕はね、ここから先はマスコミ批判なんだけど、

「なんでこれを書かないのよ!」

 

新聞もテレビも全部、「住民のエゴ」みたいにして、

「遅々と進まぬがれき処理」だなんて、

なんでそんな事を書くんだ!と。

お前ら現場に行ってるだろう!と

 

なんでこんなふうな政府寄りのキャンペーンをするんだよ!

 

 

野村:

気仙沼三陸新報だっけ?

店にあったよね。

 

吉田:新聞がですか?

 

野村:

うん、喫茶店に。

地元だけの、気仙沼だけのみたいな。

そこにあったのは、これは東京の新聞にも書いてあったけど、

横浜の山下公園っていうのは

関東大震災の時に出てしまったがれきを埋め立てて山下公園になって、

今氷川丸が繋がれて、大桟橋も出来ている訳ですよね。

 

二木:あそこは関東大震災のやつですよ。

 

吉田:出来てるんですか?ふぅ~ん。

 

二木:

そういうのは近郊で処理をしている。

東京下町、戸越銀座。

戸越銀座って、なぜ銀座っていうかというと、

関東大震災の時のレンガを、銀座にあったレンガを戸越の商店街に敷いたんですよ。

敷いた事によって、戸越銀座っていう名前にした。

だからみんなそういうふうにそれぞれのところで再利用している。

 

野村:

再利用しているんですよね。

だから、二木さんがおっしゃっているような、

たとえば「地元で処理できる」。「いや、うちでは処理できない」っていう、

それをまず分別しなければいけないですよね。

「うちではできないんだ」。

「じゃぁその分頂戴よ」というような橋渡しも本来は出来なきゃいけない訳ですよね。

本当は、県レベルでやんなきゃいけないんだけども、

 

吉田:

今、さっき二木さんがおっしゃっていた、

こっちの、東京の新聞には出ていないけど、地元には出ているというのは、

どういうふうにして出ているんですか?

 

二木:

地元で会見をやるから、

地元の地元紙、あるいは、新聞の県版にはそういうのが出ているわけ。

そうすると、東京のマスコミっていうか、

何でこんな、野田の

野田のアンポンタンの現場の事を知らない人の話ばっかりで、

「絆が試される」なんていうのを、平気でよく書くなと思っているのね。

 

野村:現実が全然

 

二木:

全然見えていない。

だからとにかく役人もそれぞれの被災現場に行って、

一日でも二日でも回れば、

今瓦礫がうずたかく積み上がっているところは、市の再生、

たとえば、市の再生計画、自治体の再生計画がまだできていないから置いてあるわけでね、

で、今この2200万トンの処理が、6.2%、遅々として進まず。っていうけれども、

今、それぞれの自治体によって、進捗状況によって、

今積み上がっているところは、

震災計画が出来て、復興計画が出来て始めて動き出すわけです。でないと動かせない。

 

だから、わたしは3.11の民放、NHKのテレビをずっと見ていてですね、

「まだこんなに瓦礫があります」みたいな、

みのもんたが前に立ってですね、「これは進んでいません、みなさん」

 

違うっていうんだよ!

違うんだよ、現実は。

 

というような事を、

私は今週末にまた、大津市長に取材に行くんですけれども、

そういうような地元の人達が何を求めているのかという事が、よくわかれば、

この瓦礫の広域処理なんていう話はないです。

 

 

野村:

確かに。

石巻でも言っていたのは、

ようするに、津波が押し寄せた後の1か月で、再生プランって、民間人が作っているんですよ。

その中には瓦礫の再利用があるんですよ。

 

二木:ありますよ。

 

野村:

公園を作るとかね。

あと本当に、防潮堤を作るっていうと、深さがすごいでしょ?

その深さの下の方っていうのを最初からゼロからやると、ものすごい金がかかるんだけども、

その時にも民間の土建会社の人達も入って、

コンクリートの、まさに塊のようなものを埋めていく。

そうすると足りないっていう話は、もう、1カ月後に出ていたっていうんだよ。

 

吉田:へぇ~~~

 

二木:

だから、そういうのが現実な訳ね。

で、野田総理は何を言っているか、

「地域が引き受けてくれなかったら、国が持っている国有林を伐採して、そこに置く」っていう訳よ。

なんでさ、・・こんな・・・・

その、国有林そのもの自体がだんだんメンテナンスがなくて、洪水の保水力が亡くなってきているところに、

またそこを伐採して、災害瓦礫を置いてどうすんのよ。

 

結局さっき言った、230、220万台位のダンプが、全国を走り回って、がれきをやって、

それで、産業廃棄物の新しい施設を作って、

「誰かが儲けようと思っているな」としか思えないよね。

税金で。

 

吉田:はぁ~~~

 

野村:誰かが、儲けよう。新たな、商売の種になるわけだ。

 

二木:うん。なる。

だから、この広域処理が進まないのは、

遅々として進まない。自治体及び腰。住民の反対。って、

皆さんそういう報道で思っていらっしゃると思うけれど、

 

全くウソですから。あれは。

 

 

 

 

 

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くにまるジャパン

 

 

二木啓孝 (ふたつき・ひろたか)

 

ジャーナリスト。

鹿児島県出身。

明治大学在学中から出版社勤務、1979年小学館「週刊ポスト」専属記者に。

1983年に日刊現代入社、「日刊ゲンダイ」編集局勤務。

1985年よりニュース編集部長として、政治、企業事件、宗教問題をテーマに取材・執筆を行う。

2007年 6月30日付で退職し、現在はフリーのジャーナリストとして活動する一方、

BS11編成制作局長も務め、新規メディアに関する造詣も深い。

 

 

野村邦丸 (のむら・くにまる)

 

1957年1月17日生まれの53歳。

2人の娘を持つ父であり、孫を持つおじいちゃんでもある。

高校野球(特に神奈川県大会)と箱根駅伝をこよなく愛し、感動的なエピソードをリスナーにお伝えできることもあるが、

一方で細部に入りすぎる話題は煙たがられることもしばしば。

意外に物知りで、リスナー相手のクイズでは本気を出して勝つことも多い。

しかし、こうした知識はたいてい表面的で大したことはない。

一方、そんな知識の浅はかさを自覚していることから来る潔さは、

多くのリスナーから好感を持たれている(とスタッフは信じている)。

最近では、初々しい若いギャルよりも、成熟し(てややピークを越え)た大人の女性を好む傾向に拍車がかかっている。

ウォーキングを愛し、キャンプを楽しむナチュラリストでもある。

会員を集めているのか集めていないのか不明の「おでぶっこクラブ」では、会員1号を自称している。

実際の役職は「係長」ではなく、ライン外の部長職で、社内の書類にハンコを押して回すことは出来るようだ。

 

 

 

吉田涙子(よしだ・るいこ)

 

出身 埼玉県

出身校 大妻女子大学文学部英文学科

誕生日 1971年5月8日

血液型 B型

趣 味 仏像・落語・グズグズ食品サンプル撮影・手拭い収集・洗濯・そして酒。